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BIG WEDNESDAYのサントラを聴く。 [CD]



しかしまぁ、いろんなCDの買い逃しをしているが、正直コレは凹んでしまいました。

こんなサントラ盤がこっそり発売されていたなんて・・・

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Big Wednesday [Original Motion Picture Soundtrack]



それも2005年です。私が情報見逃していただけかもしれないんだけど。

奇蹟のステレオ「マルチトラック」ミックスダウンされたものに加え、映画では実際使用されず
「お蔵入り」となった音源ソースをボーナストラックとして新たにリミックス。
言わばコンプリートなビッグ・ウェンズデーのサウンドトラックと言えるでしょう。

限定3000枚のプレスです。

様々な映画のサウンドトラックのスコアを発掘、CD化することで高く評価をされている
『Film Score Monthly』のシルバー・エイジ・クラシックスシリーズ。

実は・・・映画公開時からこの映画のサントラをチマナコになって探していましたが
発見することが出来ませんでした。それもそのはず・・・・

サントラはこのCDが出るまでの27年間、一度も発売されていなかった!(多分)

調べたところによれば、現存するマスター(マルチトラックではなく)が外部に流出。
海賊盤として密かに愛されていたとか、いないとか・・・(笑)

サントラ盤には、おおむね2通りあって、
映画で流れる様々な曲(既存、新曲問わずオムニバス的な)を中心としたものと、
その映画のために書かれたスコアで構成される・・・

そう、ジョン・ウィリアムズのスター・ウォーズのサントラみたいな。
この『BIG WEDNESDAY』のサウンドトラックは後者の方です。

スコアを書いたのはベイジル・ポールドゥリス

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Big Wednesday [Original Motion Picture Soundtrack]

Big Wednesday [Original Motion Picture Soundtrack]

  • アーティスト: Denny / Pritchard, Phil Aaberg,Stephen Lee / Jackson, Al Jr. / Jones, Booker T. Cooper,Basil Poledouris,Basil Poledouris,Louise Di Tullio,Denny Aaberg,Kapono Beamer,Keola Beamer
  • 出版社/メーカー: FSM
  • 発売日: 2005/01/11
  • メディア: CD



DVDのオープニングのテロップより。
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ベイジル・ポールドゥリスは『コナン・ザ・グレイト』、『青い珊瑚礁』、『ラッシー』などなど

様々なハリウッド映画のスコアを書いた方。『BIG WEDNESDAY』のスコアは
彼のデビュー作になります。

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これはDVDの特典映像として監督ジョン・ミリアスが解説をしているシーン。
2人は大学時代からの親友で、学生時代にミリアスはベイジル・ポールドゥリスの
才能を見抜いていたそうです。

このサウンドトラックの素晴らしい特徴として・・・
壮大で感動的な交響曲を中心に構成されたスコアにポリネシアンな味を加えている事。

そうです。KEORA&KAPONO BEAMERのスラックキーとヴォーカルを採用したことです。

全編に渡りキーポイントとなるのが彼らの1978年の最高傑作アルバム
『HONOLULU CITY LIGHTS』にも収録されている『ONLY GOOD TIME』
サブタイトルが『THREE FRINDS THEME』というこの曲のメロディーが

随処に登場します。時に明るく、そして時には物悲しく・・・
3人の若者が人間として成長して行く過程での様々なシーンで出てきます。

『HONOLULU CITY LIGHTS』のアルバムジャケット。
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同じく裏面のクレジット。
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映画のエンドロール
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もう1曲この『HONOLULU CITY LIGHTS』に収録されている『Kaliponi Slack Key』も
映画の中で効果的に使われていますが、2曲ともこのサントラ(映画に使用された)
ヴァージョンと『HONOLULU CITY LIGHTS』収録のヴァージョンは異なります。
あくまでも映画での作品がファーストレコーディングであることがこのサントラを聴いて
よく解りました。最初は『HONOLULU CITY LIGHTS』先攻かと思っていましたが・・・

映画の中でフェードアウトされた曲もこのサントラではフルバージョン聴くことが出来き、
このスコアの完成度の高さには改めて驚愕・・・こんな素晴らしいサントラが

僅か3000枚限定というのは、嬉しいような残念な枚数です。

70年代末にこの映画を見てた人、またはビデオ&DVD化で初体験した人・・・様々な
感想や思いがあると思います。

あのシーンで背景に流れていたあのメロディーが忘れられないって人も多いのでは。
私もそんな一人。

存在もしなかったサントラを探しまくった20代・・・

ビデオ発売でまた熱くなり、そしてDVDでまた改めて感動し・・・
そしてサントラと出会う。

映画の内容自体に感じる思いも、10代の私から40代後半へ成長?した私ではまったく違う感覚で
この映画に感じています。


ビッグ・ウェンズデー

ビッグ・ウェンズデー

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • メディア: DVD




10代では・・・理解できなかった友情の本当の価値観、大人になることの難しさ、夫婦愛、先人を尊敬する心と、尊敬されることの重圧など・・・いろんなことがこの30年で解った・・・つもりです。

次回はもう少し詳しく様々なシーンを演出した楽曲について書きたいと思います。

最後にサントラ収録のナンバーを紹介します。

Track Listings
1. South Swell (Passing of the Years I)/Main Title(March of the Hawaiian)
2. Matt Surfs/Kaliponi Slack Key/Bear's Shack
3. Bear's Story
4. Golondrina
5. Passing of the Years II
6. You Oughta Know What I Mean, Bear
7. Bear's Wedding
8. Crumple Car - Denny Aaberg
9. Preparation March
10. Jack Surfs Alone
11. Aloha, Jack
12. Passing of the Years III
13. Summerset
14. Liquid Dreams
15. Jack's Back
16. Jack's Back, Pt. 2
17. Cemetery
18. Passing of the Years IV
19. Bear's Wharf
20. Matt Morning and Ominosity
21. Challenge/Big Wednesday Montage
22. Matt's Rite of Passage
23. Passing of the Mantle/Song of Three Friends (Only Good Times)

ここから未発表トラック&リミックス集
24. Big Wednesday Montage [Alternate Take]
25. Three Friends Theme[Instrumental]
26. Mexican Montage
27. Green Onions
28. Crumple Car [Extended Version] - Denny Aaberg
29. Drums Montage
30. Cosmic Indifference
31. Cemetery [Film Version]
32. Challenge [Alternate Take]
33. Trailer (Big Waves)

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コメント 19

MASA

最近は「マイ・ブルーベリー・ナイツ」のサントラを買ったMASAです^^。

へえ〜、こんなものがあったとは、私も全然知りませんでした。
たったの3,000枚ですか!
でも昔の映画って、必ずしもサントラ盤が発売されていたわけではなかったんですねー。
何十年もの捜索、ご苦労様でした(笑)。
by MASA (2008-04-19 16:10) 

PETTY

MASAさん
ご足労頂きありがとうございます(笑)

こんなモノが出ていたなんてショックでしたわ。
出ているのがあたり前だと思って探していましたからねぇ〜

コレ・・ホントいいサントラです。
by PETTY (2008-04-19 16:25) 

クロウポイント

お気に入りの映画なのにいかいいかげんに見ていた私です。
KEORA & KAPONO BEAMER なんですよね~
ゲーリー・ビジーじゃなくてギャリー・ビューシーであることも含めて。
by クロウポイント (2008-04-19 23:14) 

PETTY

クロウさま

今回このサントラ入手に伴い、改めて真剣にみました。
『ONLY GOOD TIME』がこんなに多くあちこちに挿入されていたのかぁ〜って・・・いろいろ驚きありますわ。
今度一緒に真剣鑑賞&サントラ試聴しませう!
by PETTY (2008-04-19 23:29) 

DEBDYLAN

この映画大好きなんです。
サントラ盤、簡単に手に入るだろうって油断してました^^;
欲しいなぁ・・・。

あの勇壮な音楽を聴くだけで映画の場面が浮かんできそうだから。

久々に映画観てみようかなって思っちゃいました。

次回の記事も楽しみにしています^^。

by DEBDYLAN (2008-04-20 21:39) 

PETTY

DEBさん

amazonとかで『Film Score Monthly』検索かけると

好企画のサントラ結構出ますがみんな値段高いですね。

限定数が決まっているものは仕方ないのかなぁ・・・

DEBさんのおっしゃるように勇壮で感動的なナンバーが

思い出あるシーンをさらに印象深いものにしてくれます。

記事にも書きましたが、映画ではフェイドアウトされる

ナンバーもフルヴァージョンで聴けるのも感動的です。
by PETTY (2008-04-20 22:00) 

derosa84

僕も思い出の映画の一つです。
まずは一回目コレを見た次の日ハワイから帰ってきた姉を迎えに成田に行ったら、そのゲートからジェリー・ロペスが出てきました。
これほんと鳥肌モノでしたよ。
二回目は多摩センターのドライビングシアターで見たんですよ。
確かカノジョにしたい女性と・・・でもカノジョにはなりませんでした。

今ふと思ったのですがカリフォルニアドりーミングもみたいです。
by derosa84 (2008-04-20 23:59) 

PETTY

derosaちゃん

私の知り合いで53歳の方なのですが、今の奥様と最初のデートの時に観た映画が「BIG WEDNESDAY」だったそうで、
改めていろんな世代の人達が、いろんな思い出をこの映画に持っているんだなぁって思いました。

サーフィンシーンは勿論見どころですが、
改めて今の年齢でこの映画を観て、サントラを聴くと
きっとまた違う「BIG WEDNESDAY」と出会えるはず。

DVDの特典であるジョン・ミリアス監督による解説にも
新たな真実が語られています。
by PETTY (2008-04-21 00:16) 

ベアトラック

20代で東京で生活をしていた頃、映画館でもレンタルビデオでも、何回観たことでしょう。ウィリアム・カットが、兵役から戻ってくるシーンがとても感動的でした。
ところで、初めて行ったサンタフェで、葉巻をくわえながら白いクライスラーのコンバーチブルを運転するゲーリー・ビジー(じゃなくて、ギャリー・ビューシーでしたっけ・・・笑)から手を振ってもらったことは、前に話しましたっけ?これ、ホントよ~
by ベアトラック (2008-04-21 22:22) 

PETTY

ベアと〜さんご無沙汰っす。
やっぱみんな回数見てますね〜。
ジャックが帰ってくるシーンは・・・
砂遊びに夢中なメリッサの「Uncle Jack?」の一言が印象的でしたね。

by PETTY (2008-04-21 22:38) 

紫

こんなサントラがあったんですね 知りませんでした
私はちょっとアゴの大きいGary Buseyが好きでした(笑
当時の時代背景や色んな事を考え合わせると印象深い映画でしたね

by 紫 (2008-05-01 23:47) 

PETTY

あ〜!紫さんだぁ!
ど〜もです。
なんかソチラおかしな気候みたいですね。
体調崩さないようにしてくださいね。

あったんですわ
こんなサントラ!ビックリしましたよ。
それも2005年になって初めて正式に世に出たCDですからね〜
感動的はオーケストラとハワイのスラックキーの見事な
合体技が斬新です。
改めて音楽だけ聞いても素晴らしい作品ですね。

機会があったら聴いて欲しいですね。
by PETTY (2008-05-02 15:41) 

ベアトラック

サンタフェに居る間に探してみなくちゃ! 
by ベアトラック (2008-05-09 09:47) 

PETTY

ベアと〜さん。出張ご苦労さまです。
あいかわらず美味そうな食事の写真によだれダラダラです(笑)
見つかること祈ります!!
by PETTY (2008-05-09 12:46) 

Backstreets

『Big Wednesday』のレーザーディスクが発売された時、即購入した記憶があります。でも、今ではレーザーのハードをしまい込み、もう10年以上も観ておりません。
この映画が公開された頃、たんなるサーフィンの青春映画だと思っていた人も少なくないのでは。本来はジョン・ミリアス監督の個人的な体験に基ずいた重いテーマがあったはず。ある意味、『いちご白書』などとは対極のものかと思います。
誠に勝手なことで申し訳ないのですが、入力が容易なのでHNをアルファベット表記にしました。今後とも宜しくお願い致します。
by Backstreets (2008-05-11 01:00) 

PETTY

Backstreets様
ジョン・ミリアスの作品ってある意味極端たところがあるから
商業的に当ったこの映画はいろんな側面からのアプローチが多いだけに解釈も人それぞれ。ミリアスの硬派な部分を楽しむも良し、甘酸っぱい青春の思い出として観るのも良しですね。
サントラのスコアにもミリアスの様々な思いが反映されていて、改めて映画とサントラの関係性を考えさせられますた。

DVDでは、ミリアス監督による解説が素晴らしいので、もし観ていられなかったらコチラもおすすめです。
シーンに合わせた解説が素晴らしいです。

by PETTY (2008-05-11 12:41) 

ベアトラック

残念!サンタフェにもアルバカーキにもありませんでした。
でも、かつてローリング・ストーン誌の表紙を飾った写真家バロン・ウォルマン氏の写真集を入手しました。例のジミ・ヘンドリックスの写真もあったかなぁ・・・。ところで、あの写真集はどうなったんでしょうかねぇ(爆
こちらニューメキシコ州アルバカーキは、現地時間で11日(日)午前4時。これから帰国の途に就きます。
by ベアトラック (2008-05-11 18:57) 

kenmighty

はじめてまして。
中学生のときに、たしか「水曜ロードショー」でこの映画をみて、とても感動し、録画したものを毎朝、通学前に見続け、成人してから、ようやくビデオを購入し、TV版にはなかったシーン(放送時間の関係でカットされたのでしょう)がある事を知り、また新鮮に楽しみ、DVDが出たら購入し、BEARのTシャツがおいてあれば購入したり。気が付けば、もういいおっさんになってますが、TVではじめて見てからもう20年以上たった一昨日、こちらのブログでようやくサントラの存在を知り、もう手に入らないかな?と思いつつも何とか探してようやく本日入手しました。

素晴らしいサントラですねー。
Challenge/Big Wednesday Montage
聞いてたら、いろいろこみ上げて、涙が出てきました。
Drums Montage
ワクサーが好きだったので、この曲は最高でしたw

いや、全編本当に素晴らしいです。
また、PETTYさんの記事がとても参考になり、CDを聞く楽しさが倍増しました。本当に、こちらのブログ、PETTYさんのおかげと深く感謝し、ずうずうしくもコメントさせていただきました。ありがとうございました。
by kenmighty (2010-02-20 23:35) 

PETTY

kenmightyさん、はじめまして。こんな過去記事を読んで頂け、そしてコメントまで頂けて嬉しいです。ありがとうございました。
この映画が好きで・・・たまらなく好きで、自分の成長過程においてどうしても忘れられない大切な映画です。kenmightyさんもかなりご覧になってるようですね。私もこのサントラを発見した時には狂喜乱舞でした(笑)
なにせ、存在しない時代に必死で探していたんですからね。
それがこんなすばらしいカタチで発売されたことは、
「Big Wednesday」ファンにはほんと嬉しいCDですね。
kenmightyさんも入手できて、ホント良かったですね。
このCDの素晴らしさを共有出来る方がいるなんて・・
それだけでも嬉しい事です。

サントラ聴いただけで、様々なシーンが甦り・・・やっぱ泣けますね。ありきたりな曲を集めたサントラとは意味が違いますからね。
DVDとともに、このサントラは50になっても60になっても
熱いモノを思い出させてくれると思います。

こっちの本館は・・・さぼり気味なので、
よかったら「別館」の方も覗いてみてください。

http://petty-diaries.blog.so-net.ne.jp/

今後ともよろしくお願いします。



by PETTY (2010-02-21 22:47) 

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