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BEACH BOYSと出会う  1977年 [CD]

BEACH BOYSが好きな人って・・・いつ、どのアルバムと出会って惚れちゃったんだろ? 出会ったアルバム、時代・・そして年齢によって大きく違うんだろうなぁ? 場合によっては敬遠する存在になったりするケースだってあるだろう。 不思議と私の廻りにはBEACH BOYSファンは少ない・・・というか皆無かな? ソネブロ初めて、MASAさんと知り合いBEACH BOYSの話が出来てホント嬉しかった。 それくらい自分の廻りには聴く人がいない。

私は1960年生まれ。初めてBEACH BOYSをアメリカのバンドとして認識し、 興味を持ったのがたのが1976年


この本がきっかけである。

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1976年9月号のニューミュージックマガジンである。 この特集が「徹底追跡/ビーチ・ボーイズの偉大なる15年」とうもので 亀渕昭信氏と小倉エージ氏の対談であった。

さっぱり意味が解らなかった。


そりゃそうだ。ウエスト・コーストサウンドに目覚めたビートルズファンが、 この対談を読んで、自分の考えるウエストコーストサウンドと 亀渕氏が定義するモノが全く違うってことのショック。 そりゃ「サーフィンUSA」くらいは聴いたことあるけど、 BEACH BOYSが何なのかってことがこの段階ではまったく解らない。


こんな広告もNMMのあった

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結成して15年になるバンドで、メンバーのブライアンという人が バンドに復帰したことで盛り上がっているみたいだ



こんなスタートでした(笑)


確かにビートルズの話の中でBEACH BOYSが引き合いに出されることもあり、 まったく興味が無いわけじゃなかったが、時代が時代・・・ 貸しレコード屋すら無いような時代に、なかなか全く知らないバンドの それもLPを買うことって16歳には厳しい。


今の10代の子がBEACH BOYSの情報を得ようとしたら大概の事は 調べられるだろうし、聴こうと思えば(聴く気があれば)直ぐ聴ける・・・ でもそんな時代じゃなかった。

興味はありながら結局「偉大なる15年」は聴くことは無かった。



前置きが随分長くなったが・・・

BEACH BOYSの1977年のアルバム「LOVE YOU」を買った。

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そう、何が言いたいか・・・それは新譜で買った最初のBEACH BOYSのアルバム、 それが「LOVE YOU」なのである。


この時期、グラフィックアートに興味を持ち始めた頃だからジャケットに惹かれたのは言うまでもない。 おそらくネイティヴアメリカンのビーズアートを平面的に表現したのであろう。 実に美しい。この美しいジャケットをデザインしたのは・・・ ジャン&ディーンのディーン・トーレンス。前作「偉大なる15年」も彼のデザイン。

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質感までよく再現されていて嬉しい。しかしこのグリッドアートは・・・やはりLPサイズじゃないとキツいなぁ

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ラベルのデザインはこんな感じ。

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このアルバムを買った時点では、彼らに関する知識(情報)は1年前とさほど変わっていなかった。

しかし、なぜかアルバム「サーファー・ガール」を聴く機会があったことで

あの美しい声がブライアンという人で、鼻にかかった声がマイク・ラブという人だってこと。

このくらいの情報しかなかったが、手に入れたアルバム「LOVE YOU」

初めて聴いた時の印象・・・・・

なんだ?コレ?

後悔した。正直後悔した。 それは・・・あまりにもBEACH BOYS歩んだ道を知らないで「LOVE YOU」みたいなアルバムから入門したから・・・ある意味仕方ない事なのかもしれない。 だって、ブライアンの・・あの綺麗な声がしない意味が解らなかったのだ。 81年にベスト盤「テンイヤーズ・オブ・ハーモニー」を聴いた頃、ようやく状況が理解できた。 「LOVE YOU」以前のアルバムを全て聴いた訳ではなかったが、どんどん「LOVE YOU」の意味が解ってきた。 「LOVE YOU」と85年のアルバム「BEACH BOYS」までの間・・・約7年 そして88年のブライアンのファーストアルバムまで行き着くと・・・「LOVE YOU」の偉大さがハッキリ解った。 自分にとって「LOVE YOU」は最高傑作である。

「LOVE YOU」の内容については・・・また次回にしようかな。 85年「BEACH BOYS」も絡めたいから。

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これも絶対無視しちゃいけないアルバムだ。 近いうちに続き書きます。




BIG WEDNESDAYのサントラを聴く。 [CD]



しかしまぁ、いろんなCDの買い逃しをしているが、正直コレは凹んでしまいました。

こんなサントラ盤がこっそり発売されていたなんて・・・

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Big Wednesday [Original Motion Picture Soundtrack]



それも2005年です。私が情報見逃していただけかもしれないんだけど。

奇蹟のステレオ「マルチトラック」ミックスダウンされたものに加え、映画では実際使用されず
「お蔵入り」となった音源ソースをボーナストラックとして新たにリミックス。
言わばコンプリートなビッグ・ウェンズデーのサウンドトラックと言えるでしょう。

限定3000枚のプレスです。

様々な映画のサウンドトラックのスコアを発掘、CD化することで高く評価をされている
『Film Score Monthly』のシルバー・エイジ・クラシックスシリーズ。

実は・・・映画公開時からこの映画のサントラをチマナコになって探していましたが
発見することが出来ませんでした。それもそのはず・・・・

サントラはこのCDが出るまでの27年間、一度も発売されていなかった!(多分)

調べたところによれば、現存するマスター(マルチトラックではなく)が外部に流出。
海賊盤として密かに愛されていたとか、いないとか・・・(笑)

サントラ盤には、おおむね2通りあって、
映画で流れる様々な曲(既存、新曲問わずオムニバス的な)を中心としたものと、
その映画のために書かれたスコアで構成される・・・

そう、ジョン・ウィリアムズのスター・ウォーズのサントラみたいな。
この『BIG WEDNESDAY』のサウンドトラックは後者の方です。

スコアを書いたのはベイジル・ポールドゥリス

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Big Wednesday [Original Motion Picture Soundtrack]

Big Wednesday [Original Motion Picture Soundtrack]

  • アーティスト: Denny / Pritchard, Phil Aaberg,Stephen Lee / Jackson, Al Jr. / Jones, Booker T. Cooper,Basil Poledouris,Basil Poledouris,Louise Di Tullio,Denny Aaberg,Kapono Beamer,Keola Beamer
  • 出版社/メーカー: FSM
  • 発売日: 2005/01/11
  • メディア: CD



DVDのオープニングのテロップより。
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ベイジル・ポールドゥリスは『コナン・ザ・グレイト』、『青い珊瑚礁』、『ラッシー』などなど

様々なハリウッド映画のスコアを書いた方。『BIG WEDNESDAY』のスコアは
彼のデビュー作になります。

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これはDVDの特典映像として監督ジョン・ミリアスが解説をしているシーン。
2人は大学時代からの親友で、学生時代にミリアスはベイジル・ポールドゥリスの
才能を見抜いていたそうです。

このサウンドトラックの素晴らしい特徴として・・・
壮大で感動的な交響曲を中心に構成されたスコアにポリネシアンな味を加えている事。

そうです。KEORA&KAPONO BEAMERのスラックキーとヴォーカルを採用したことです。

全編に渡りキーポイントとなるのが彼らの1978年の最高傑作アルバム
『HONOLULU CITY LIGHTS』にも収録されている『ONLY GOOD TIME』
サブタイトルが『THREE FRINDS THEME』というこの曲のメロディーが

随処に登場します。時に明るく、そして時には物悲しく・・・
3人の若者が人間として成長して行く過程での様々なシーンで出てきます。

『HONOLULU CITY LIGHTS』のアルバムジャケット。
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同じく裏面のクレジット。
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映画のエンドロール
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もう1曲この『HONOLULU CITY LIGHTS』に収録されている『Kaliponi Slack Key』も
映画の中で効果的に使われていますが、2曲ともこのサントラ(映画に使用された)
ヴァージョンと『HONOLULU CITY LIGHTS』収録のヴァージョンは異なります。
あくまでも映画での作品がファーストレコーディングであることがこのサントラを聴いて
よく解りました。最初は『HONOLULU CITY LIGHTS』先攻かと思っていましたが・・・

映画の中でフェードアウトされた曲もこのサントラではフルバージョン聴くことが出来き、
このスコアの完成度の高さには改めて驚愕・・・こんな素晴らしいサントラが

僅か3000枚限定というのは、嬉しいような残念な枚数です。

70年代末にこの映画を見てた人、またはビデオ&DVD化で初体験した人・・・様々な
感想や思いがあると思います。

あのシーンで背景に流れていたあのメロディーが忘れられないって人も多いのでは。
私もそんな一人。

存在もしなかったサントラを探しまくった20代・・・

ビデオ発売でまた熱くなり、そしてDVDでまた改めて感動し・・・
そしてサントラと出会う。

映画の内容自体に感じる思いも、10代の私から40代後半へ成長?した私ではまったく違う感覚で
この映画に感じています。


ビッグ・ウェンズデー

ビッグ・ウェンズデー

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • メディア: DVD




10代では・・・理解できなかった友情の本当の価値観、大人になることの難しさ、夫婦愛、先人を尊敬する心と、尊敬されることの重圧など・・・いろんなことがこの30年で解った・・・つもりです。

次回はもう少し詳しく様々なシーンを演出した楽曲について書きたいと思います。

最後にサントラ収録のナンバーを紹介します。

Track Listings
1. South Swell (Passing of the Years I)/Main Title(March of the Hawaiian)
2. Matt Surfs/Kaliponi Slack Key/Bear's Shack
3. Bear's Story
4. Golondrina
5. Passing of the Years II
6. You Oughta Know What I Mean, Bear
7. Bear's Wedding
8. Crumple Car - Denny Aaberg
9. Preparation March
10. Jack Surfs Alone
11. Aloha, Jack
12. Passing of the Years III
13. Summerset
14. Liquid Dreams
15. Jack's Back
16. Jack's Back, Pt. 2
17. Cemetery
18. Passing of the Years IV
19. Bear's Wharf
20. Matt Morning and Ominosity
21. Challenge/Big Wednesday Montage
22. Matt's Rite of Passage
23. Passing of the Mantle/Song of Three Friends (Only Good Times)

ここから未発表トラック&リミックス集
24. Big Wednesday Montage [Alternate Take]
25. Three Friends Theme[Instrumental]
26. Mexican Montage
27. Green Onions
28. Crumple Car [Extended Version] - Denny Aaberg
29. Drums Montage
30. Cosmic Indifference
31. Cemetery [Film Version]
32. Challenge [Alternate Take]
33. Trailer (Big Waves)

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NICOLE WILLS・・・今さらだけど。 [CD]

1983年春・・・
なんとも爽やかで清々しいレコードが発売された。

NICOLE WILLSという女性シンガーである。
アルバムタイトルは「TELL ME」という。


初めて聴いたそのレコードは、当時(今でもそうだけど)カリフォルニアサウンドが
大好きだった私には何の違和感もなく、間もなく愛聴盤となった。

ニューヨークの北部ベアズヴィル産のサウンドなのに・・・・(笑)

インナースリーブも無く、歌詞すら印刷されていない。
アルバムに関する情報は裏ジャケットに印刷された僅かな手がかりだけ。

国内盤すら発売されず、輸入盤を紹介する「NMM」などにも詳しい情報は
紹介されていなかったと記憶している。

1995年に世界初のCD化。その後数回の廃盤〜再発を繰り返したが、今日まで
本国アメリカでは一度もCD化されず、アメリカ国内でも日本盤CDはコレクターズ
アイテムとなる。日本でも廃盤になる度にヤフオクなどでは高値で取引され、
私も何度か出品したことがあります(笑)

そんなNICOLE WILLSの唯一のアルバムが、2007年3月遂に紙ジャケで再登場。
それもJVCの高音質盤「K2 HD」での登場である。


収録曲は下記の通り。

・Fallin'
・Tell Me How To Make You Love Me
・Some Guys Have All The Luck
・It Wouldn't Have Made Any Difference
・Tenderness On The Block
・What You Do To Me
・ Isn't It Always Love
・ Maybe
・It Will Be Me
・Never Take The Place Of You

Bonus Tracks

・Hold Me Tight
・Beautiful Pictures Of You

今回初のボーナストラックとなる2曲は、初CD化の翌年にこれまた日本企画で
ポニーキャニオンより限定生産された「Bearsville Box Set」に収録済。

残念ながら今回そのボックスセットは紹介できないのですが、このセット内の
長門芳郎氏の詳しい解説で初めてNICOLE WILLSの過去を知ることになる。

彼女が在籍していた「Johnny Average Band」についてはまたの機会に紹介したい。

収録曲で印象的なナンバーを紹介すると・・・

「FALLIN'」
アルバムのオープニングを飾る傑作。
このアルバム「TELL ME」の印象はこの1曲目が全てのような気がします。
オリジナルはローレン・ウッドのセカンドアルバムに収録された案外地味な印象
ナンバーであったが、NICOLE WILLSのヴァージョンはキラキラとした彩りが
美しく、印象的なサックスのフレーズが心地よい。
彼女はどちらかと言うと美しい声ではない。
ハスキーでビブラートもあまり効かないタイプであるが、そんなヴォーカルを
補うようなバッキングの演奏力と、アレンジの素晴らしさが秀逸。
今回の「K2 HD」になってハッキリ聞こえるようになったのは、
オーリアンズのウィルス・ケリーによるコンガの音。
コンガがこんなに印象的な使われ方がしていたなんて・・・驚いた。

「Tenderness On The Block」
オリジナルはウォーレン・ジヴォン。78年発売の「エキサイタブル・ボーイ」。
ウォーレン・ジヴォンとジャクソン・ブラウンの共作である。
バックコーラスはジョン・ホールバンド。

「What You Do To Me」
ジョン・ホールバンドがオリジナルな軽快なナンバー。
オーリアンズ時代と同様にジョンのワイフ、ジョアンナとの共作。
ジョン・ホールバンドのオリジナルと違い、テンポアップされたアレンジは
アナログで言うトコロのB面1曲目。
同じくこの曲をB面1曲目に使っていたのが・・・・
そう、カール・ウイルソンのアルバム「ヤングブラッド」です。

カールのバージョンもいい。そして「ヤングブラッド」はいい。
これもいつか紹介するぞ。
脱線してしまった。

「Isn't It Always Love」
このアルバムの中で「FALLIN'」と同じくらい大きな意味を持つと勝手に
思っているのがこの「Isn't It Always Love」です。
2007-12-29のブログでも紹介したカーラ・ボノフの代表的なナンバー。

カーラ・ボノフ(紙ジャケット仕様)

カーラ・ボノフ(紙ジャケット仕様)

  • アーティスト: カーラ・ボノフ
  • 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
  • 発売日: 2007/07/18
  • メディア: CD

オリジナルのカーラのシンプルなアレンジとは違い、スケールの大きな
バラードとなっている。このアレンジもキラキラしています。
通常カヴァーはオリジナルにはかなわないって私は思っているのですが、
何故かこのNICOLE WILLSの全曲カヴァーアルバム「TELL ME」は
惹かれるところが多いんです。

このアルバムは本当にNICOLE WILLSが望んだアルバムなのだろうかと・・・
ふと思う。本来ベアズヴィルってこうしたジャンルのアルバム作るレーベルじゃ
無かったはずなのに・・・やっぱランディ・バンウォーマーのヒットの余波?

最初の方にも少し触れたJohnny Average Band時代、
まだ「ニキ・ウイルス」と名乗っていた頃のサウンドメイクはもう少し
尖っていたが、ベアズヴィルは彼女をリンダ・ロンシュタットや当時
全盛期であったニコレッタ・ラーソンのような「歌姫」にしたかったのでは?

ニキ・ウイルス時代の音源は前述の「Bearsville Box Set」の他、
2000年にUK盤で発売されたコレでも聴ける。

Bearsville Anthology

Bearsville Anthology

  • アーティスト: Various Artists
  • 出版社/メーカー: Essential
  • 発売日: 2000/08/21
  • メディア: CD


ジャケットのデザインが抜群である。


コレも市場から消えつつあります。
お持ちでない方はお早めに!








Clang Of The Yankee Reaper [CD]

実は・・・・

今回のVan Dyke Parksの紙ジャケ再発を知ったのは遼さんのブログ「DAYS OF MUSIC & MOVIES」の日記を読んで知った訳でして・・・いろんなコトにかまけて情報収集を怠っっていました(笑)

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